
はじめに
今回の記事からは、21~24回で解説したwebアプリの基本を押さえて、実際に簡単なアプリの製作を行っていきます(今回使用するプログラミング言語はpythonです)。
webアプリは様々な機能や連携で成り立っていて一見難しそうに感じますが、まずは全体の見通しから考えることで、初心者の方でもスムーズに作成できるよう解説していきます。
もくじ
- はじめに
- おさらい webアプリとはどんなもの?
- 簡単な「todoアプリ」を作ってみよう!・・・全体の見通しを立てよう
- まずはどんな機能を付けたいか?考える 「CRUD」という考え方
- 機能を考えたら全体のイメージを書いてみよう
- アプリ製作に便利なアプリ 「フレームワーク」を使って作ろう
- 今回使うのは「Django」というフレームワーク
- 「Django」の全体のイメージ 具体例は・・・環境構築は別の回に これだけ覚えて帰ろう
- まとめ
おさらい webアプリとはどんなもの?
まずは、webアプリ製作にあたり、第21~24回で解説してきたwebアプリの基本についておさらいをします。
webアプリとは、作成した人のPCでのみ動くプログラムとは違い
「インターネットに繋がっている」・・・環境が違う
「たくさんの機能の連携でできている」・・・操作が違う
「フレームワークを使って作れる」・・・作り方が違う
要素のあるアプリ(特定の目的に特化したソフトウェア)のことです。
※第21回参照

これらを作成するには、「web」「フロントエンド」「バックエンド」の知識が必要になります。
webアプリの具体例としては、youtubeなどの動画サイトや、Amazonのような買い物サイト、X(旧ツイッター)のようなSNSが挙げられます。
今回は「todoアプリ」を作成してみよう
今回は、あまり複雑なものではなく、アプリの基本的な機能を押さえた「todoアプリ」を作成していきます。
①どんな機能をつけるか考える
まずは、todoアプリにどのような機能を付けたいか考えます。例えば、todoを入力する、入力してあるtodoを見れるようにする・・・などです。このように、どのような機能を付けるかしっかり書き出しておくことで、作業の見通しが立てやすくなります。
☆webアプリを作成する上での基本的な機能『CRUD』
世の中にあるアプリのうち、どのようなアプリでもついている基本の機能は「CRUD」と呼ばれています。

これを参考にすると、todoリストで実装したい最低限の機能は
- 新しくtodoを登録する(create)
- 登録したtodoを確認する(read)
- 登録したtodoを編集、変更する(update)
- 登録したtodoを削除する(delete)
になります。今回はこの4つの機能をつけることを目的として作成します。
②イメージを書き出す
付けたい機能を洗い出したら、次にイメージを書き出します。身の回りにあるアプリなどを参考にして、画面の連携のイメージを書き出します。

③機能とイメージを考えたら、フレームワークを使って作ってみよう!
webアプリの特徴として、「フレームワークで作れる」というものがあります。
フレームワークとは、複雑なアプリ製作を手助けしてくれるアプリのことです。webアプリでは、例えば「新しくtodoを作ってデータベースに保存する」「次のページへ飛ぶように連携する」など、ひとつずつ機能を作成したらそれを連携しなくてはいけません。
これらを一から作成するとかなり時間がかかります。フレームワークを使用することで、複雑なプログラムを書かなくてもwebアプリを作成することができます。
今回使う「Django」というフレームワーク
フレームワークにはさまざまな種類がありますが、今回使う「Django」というフレームワークは、個々の機能の作成や連携が簡単にできるようになっています。全体の構成としては以下の画像のような感じです。

一見複雑そうですが、例えば今回のtodoアプリで「作ったtodoを編集」を行う場合、以下のように動きます。

このように、「XXしてほしい」というこちら側のリクエストに対して各部分が連携して動くことで、アプリが使用できるようになります。今の段階では各部分のはたらきが分かりづらいため、「なんとなく連携して動いているんだな」程度に考えておくとよいかもしれません。
☆フレームワークを使用するときの注意
フレームワークは便利ですが、もともとCRUDの機能などはフレームワークを使用しなくても作成できるものです。そのためフレームワークを作成するさいには、これがアプリ製作で共通している書き方なのか、そのフレームワーク特有のものであるかを確認しておくほうがよいです。
まとめ
これから作成するwebアプリとは、「インターネットに繋がっている」「たくさんの機能の連携でできている」「フレームワークを使って作れる」の要素のあるアプリのことです。これらを作成するにはまず、どのような機能をつけるかを考えることが必要です。基本的な機能は「CRUD」と呼ばれています。
機能を洗い出したあと、各連携についてのイメージを出したら、フレームワークを使ってアプリ作成していきます。フレームワークとは、アプリ製作を簡単にしてくれるお助けアプリのようなものです。
次回からは実際に「Django」というフレームワークについて、少し詳しく解説していきます。
ここまで読んでくださってありがとうございました!
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